広島管財ブログ

第78話 ささやかな贅沢か

目の前に出される料理の量が多いと私の食欲はとたんに落ちてしまうのである。せっかく一生懸命に作ってたくさん食べてもらいたいと提供する立場を考えるとまことに申し分けない事だが、そうなってしまうから致し方ない。

そういえば似たような記憶がいくつか思い出される。山口県のある川の上流に鮎料理の店があり、シーズンではあるし意気込んで出かけたはよいが、背ごし、酢の物、味噌汁、佃煮、てんぷら、鮎飯などなど、まさに鮎ずくしなのである。これでもかこれでもかと続くと途中でお手上げである。

正月に出かけた九州の温泉宿では食卓一杯に並べられた皿数は14くらい、見ただけでゲンナリとなってしまう。いずれも提供する側はおいしいものをたくさんそろえる事が”サービス”のつもりだろうが、もう少しなんとかならないものだろうか。

胃袋が小さい私はカレーを頼むときに「ご飯は半分」、ヒコーキでも「ウーロン茶半分」などといってみるが、殆ど無視されてしまう。先日機内で「ウーロン茶4分の1」と言ってみたら「これくらいでいかがでしょうか?」と3分の1にしてくれた。自分でも少し嫌味かなと思うが、これがささやかな贅沢なのである