春のこの時期、ベランダに植えている水仙やチューリップが毎日毎日ぐんぐん伸びたり、川土手の桜のつぼみが日1日ふくらみ色づいていくのを見て命の大切さを実感できますね。
昨年の12月30日この世を去られたノートルダム清心学園理事長、渡辺和子さんの著書『置かれた場所で咲きなさい』。ベストセラーにも選ばれ金スマの2時間スペシャルでも取り上げられましたので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
彼女は9歳の時、2・26事件でお父様を目の前で射殺されたという想像を絶する経験をされ、その後、聖職者になり36歳という若さで岡山のノートルダム清心学園の学長に任命され、昨年の12月30日88歳で天に召される3日前まで現職として仕事をされていたそうです。その彼女が大学では学長ですが、修道院へ戻れば最年少の尼僧。立場が真逆で大変苦労をされた時期、置かれた場所に不平不満を持ち、他人の出方で幸せになったり不幸になったりして、環境の奴隷になったことがあったそうです。
そんな時「時間の使い方は、そのまま命の使い方なのです。置かれたところで咲きなさい。咲くということは仕方がないと諦めることではありません。」という詩に出会ったそうです。これを期に「くれない族」から決別し、自分から先に挨拶をし、微笑みかけ、お礼を言う人になったそうです。とはいえ雨風の強い時や日照り続きで咲けない日もあります。そんな時は無理に咲こう咲こうとしなくてもよく、その代りに根を下へ下へと降ろして、次に咲く花が、より大きく美しくなるようにすれば良いのだそうです。「どんなところに置かれても花を咲かせる心を持ち続ける。要は境遇を選ぶことはできませんが、生き方を選ぶことはできます。「現在というかけがえのない時間を精一杯生きることが大切である」と書かれています。
このようなことを書いている私自身、日々反省を繰り返しては、また落ち込んでいますが、この本を読むことによって救われる思いです。
つい先日まで『東京タラレバ娘』というドラマをやっていましたが、「~してればよかったのに」とか「~だったらよかった」と愚痴をこぼす女の子たちの話ですが、実は私もこの「~してれば」とか「~してたら」また「~してくれない」という言葉をついつい言っていることに気が付きました。これでは幸せが逃げていってしまいそうです。こんな事に気が付くきっかけを与えてくれたことに感謝をいたします。私たち人間も花たちのように成長していきたいと強く思いながら、このメッセージを書いてみました。