広島管財ブログ

《ありがとうがいっぱい》「道」2025.2月号

 一広島市内でもうっすら白く雪化粧になりました。寒い中でも早朝からお仕事に向かって頂き本当にありがとうございます。日によって小春日和のような暖かい日もあるかと思えば、急に氷点下の天気になるので、皆さんも体調管理とても難しいですよね。乾燥もひどいですから手洗いうがいの徹底、換気、適度な加湿、そして栄養と睡眠を心がけて自分の体調管理に気を付けてください。

 今年は久しぶりにお茶の初釜へ行ってきました。シーンと静まりかえったお茶室で、耳を澄ませばお釜のグツグツとお湯が沸く音、時折炭の火がパチパチとはじける音がする静寂の時間。

ゆったりと過ぎる時間に心が無になる時間のなんとすがすがしいことでしょう。日本には『道』と着くものがいくつかあります。例えば剣道・柔道・合気道など武道と呼ばれるものから華道・茶道・書道と呼ばれるものまでありますよね。

『道』と着くものには1本筋の通ったお作法というものがあり、その中には挨拶の時のお辞儀の角度や仕方やふすまの開け閉め、畳の上では畳の淵は踏まないように歩くなど私たちの時代には、家庭や学校、習い事を通じてしつけられたものです。私は10年程前から書道を習い始めました。

始めたきっかけは字が上手でなく、人前で書かなければならないときにとても恥ずかしく、習えばきれいな字が書けると思ったからです。当然すぐキレイな字が書けるはずもありませんでしたが、とにかく2時間お香の香りと墨の香りがする教室で課題に取り組む、この時間だけは日頃のざわざわした心や頭の中を空っぽにできいるのです。

もちろん最初から黙々とできていたわけではありません。すぐ気が散って携帯をいじったり、隣の人に話しかけたり、また上手に書けないのは紙がどうのとか筆がどうのと道具のせいにしていました。

習い始めて数年したあるとき『広島管財株式会社』という字を どうしても思いを込めて書いてみたい、それも横書きで額にしたいという無茶な目標を立てました。3年間毎月繰り返し繰り返し書き続けたことがきっかけで、道具のせいにすることもなく黙々と2時間集中して向き合えるようになりました。

その後社名変更に伴って『ひろしま管財株式会社』を2年かけて書き上げたころには、毎月のお稽古の後には禅でも組んだ時のような気持ちを落ち着かせることが出来る貴重な時間となりました。

近頃では毎月先生から与えられるお手本にでさえ、その時の私の心の中に響くようなハッとするお題が与えられることもしばしばです。『道』というものを通して学んだ心の教育や作法は、自分の心を落ち着かせ強くするのはもちろんのこと、相手にとっても気持ちが良いと感じてもらい、良い人間関係を築きあげることが出来ると思います。

皆さんも日本のわびさびを感じる時を持たれてみてはいかがでしょうか?